変圧器と鉄心
変圧器本体の基本構造は以下の4つからなります。
①鉄心
磁束の通路。方向性電磁鋼板を積層したもの。
②巻線
電流の通路。銅線またはアルミ線でできています。
③絶縁物
鉄心と巻線を絶縁します。
④締付装置
相互位置や機械的強度を保つための装置。
変圧器には鉄心と巻線の組合せによって、内鉄形と外鉄形があります。
内鉄形:各相単一の磁気回路の鉄心を有し、巻線がその周囲に巻かれたものです。
外鉄形:巻線の周りを二つ以上の磁気回路が取り囲んだものです。
また、電磁鋼板の積層方法として、積鉄心と巻鉄心とがあります。
内鉄型積鉄心は、巻線がはめ込まれてる鉄心脚と鉄心脚を固定するヨーク(継鉄)からできています。
外鉄型積鉄心は、内鉄型積鉄心を複数個並べて横にした形状です。
この鉄心は、巻線を形成しておき、積層した脚部を巻線窓内に挿入して巻線の周囲に継鉄を積み重ねて成形し、上下をおさえつけます。
最後に巻鉄心は、電磁鋼板を打ち抜き、巻線周囲に渦巻状に巻いた鉄心です。
巻鉄心の作り方によって、以下の3つに分かれます。
・ノーカットコア:鉄心に直接巻線を巻いていくもの
・ラップコア、カットコア:形成された巻線にコアを挿入し、バンドで締め付けるもの