電磁鋼板の用途の分類
電磁鋼板はモーターやトランスの鉄心材料として、電気と磁気の存在するところに広く使われています。これを大きく分類すると、回転機と静止器があります。
<回転機>
モーターや発電機のように電気を回転力にまたは回転力を電気エネルギーに変えるための回転機械用鉄心として用いられます。(主に無方向性電磁鋼板)
<静止器>
トランスのようにそれ自身では仕事をしない機器の鉄心に用いられます。(主に方向性電磁鋼板)
電磁鋼板は一般普通鋼材よりも高価なため、安くてよいものが要求されています。
無方向性電磁鋼板を例に取ると、需要家側で打抜加工後、焼鈍して始めて所要特性の得られるセミプロセス材(※1)は、加工性や特性がフルプロセス材(※2)より良く、安価であるため、よく使われています。
(※1)無方向性電磁鋼板の製品のうち、製鉄所から出荷されるときは、まだ途中工程まで処理されてるに過ぎず、需要家において、打ち抜き加工後に焼鈍することによって、はじめて所望の特性が出るものをセミプロセス材といいます。
(※2)無方向性電磁鋼板の製品のうち、製鉄所から出荷されるときに既に所望の特性が出るように処理されたものをフルプロセス材と言います。